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報告書

原子力施設の環境影響評価における観測・測定とモデル推定の役割及び相互の関係性に関する検討

外川 織彦; 大倉 毅史; 木村 仁宣

JAEA-Review 2022-049, 76 Pages, 2023/01

JAEA-Review-2022-049.pdf:3.74MB

原子力施設の建設前及び操業開始後には、平常運転時及び事故時に対する環境影響評価が行われる。これらは、周辺住民の安全の確認と安心の醸成を図ることを主たる目的としている。環境影響評価には、施設周辺の環境モニタリング等による観測・測定と計算モデルによるモデル推定が用いられ、状況や必要性などに応じてそれらのどちらか、あるいは両方を併用して実施される。本報告書では、原子力施設の環境影響評価において利用される観測・測定とモデル推定について、青森県六ヶ所村再処理施設を主たる例として、まず各々の方法、役割と長短、相互の関係性を調査する。次に、観測・測定データとモデル推定結果の代表的な用途例を示し、使用に際しての留意点などを検討する。最後に、観測・測定とモデル推定の高度化や両者の融合という今後の方向性を記述する。

報告書

高速炉用統合炉定数ADJ2017Rの作成

横山 賢治; 丸山 修平; 谷中 裕; 大木 繁夫

JAEA-Data/Code 2021-019, 115 Pages, 2022/03

JAEA-Data-Code-2021-019.pdf:6.21MB
JAEA-Data-Code-2021-019-appendix(CD-ROM).zip:435.94MB

原子力機構ではこれまでにも高速炉用統合炉定数を作成してきているが、高速炉用統合炉定数ADJ2017の改訂版となるADJ2017Rを作成した。統合炉定数は、高速炉の核設計基本データベースに含まれる臨界実験解析等で得られるC/E値(解析/実験値)の情報を、炉定数調整法により実機の設計に反映するためのものであり、核データの不確かさ(共分散)、積分実験・解析の不確かさ、臨界実験に対する核データの感度等の情報を統合して炉定数を調整する。ADJ2017Rは、基本的にはADJ2017と同等の性能を持つ統合炉定数であるが、ADJ2017に対して追加検討を行い、以下の二つの点について見直しを行った。一つ目は実験起因不確かさの相関係数(以下、実験相関係数)の評価方法の統一化である。実験相関係数の評価で用いる共通不確かさの評価方法に二つの方法が混在していたことが分かったため、すべての実験データについて実験相関係数を見直し、評価方法を統一した。二つ目は炉定数調整計算に用いる積分実験データについてである。Am-243サンプルの燃焼後組成比の実験データの一つに、実験不確かさが他に比べて極端に小さく不確かさ評価に課題がある可能性が高いことが分かったため、当該実験データを除外して炉定数調整を行った。なお、ADJ2017の作成では、合計719個の核特性の解析結果に対する総合評価を行い、最終的に620個の積分実験データを採用していたが、ADJ2017Rの作成では一つ除外したので、最終的に採用した積分実験データは619個となる。どちらの見直しについても炉定数調整計算結果に与える影響は小さいが、不確かさ評価方法の説明性や積分実験データとの整合性が向上したと考えられる。

論文

Ten years since the Fukushima Daiichi NPP disaster; What's important when protecting the population from a multifaceted technological disaster

Callen-Kovtunova, J.*; 本間 俊充

International Journal of Disaster Risk Reduction (Internet), 70, p.102746_1 - 102746_10, 2022/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:34.55(Geosciences, Multidisciplinary)

本論文は、福島第一原子力発電所事故で確認された原子力発電所事故による緊急事態の公衆防護に関する主要な教訓を提示している。事故前の緊急事態の取り決め、緊急事態時に何が起こったか、そして得られた教訓を記述している。論文では、線量予測モデルの失敗、防護措置を考慮すべき範囲など予め準備すべき重要な課題について強調している。また、特に病院や高齢者施設からの弱者の安全な避難の取り決めの必要性など過去に見過ごされたてきた教訓も提示した。

論文

Evaluation of multiaxial low cycle creep-fatigue life for Mod.9Cr-1Mo steel under non-proportional loading

中山 雄太*; 小川 文男*; 旭吉 雅健*; 橋立 竜太; 若井 隆純; 伊藤 隆基*

ISIJ International, 61(8), p.2299 - 2304, 2021/08

 被引用回数:4 パーセンタイル:33.99(Metallurgy & Metallurgical Engineering)

高温において多軸負荷を受ける改良9Cr-1Mo鋼のクリープ疲労強度について述べる。中空円筒試験片を用いて、さまざまなひずみ波形での低サイクル疲労試験を実施した。低サイクル疲労試験は、軸ひずみを固定した比例負荷と、軸ひずみとせん断ひずみの位相差が90度の非比例負荷の下で実施した。応力緩和とひずみ保持が破壊寿命に及ぼす影響を検討するために、さまざまなひずみ速度での低サイクル疲労試験とさまざまな保持時間でのクリープ疲労試験も実施した。2種類の多軸クリープ疲労寿命評価方法を提案した。第一の方法は、非比例負荷係数とクリープ損傷を考慮したマンソンのユニバーサルスロープ法を使用してひずみ範囲を計算する。第二の方法は、線形損傷則を用いて非比例負荷係数を考慮して疲労損傷を計算し、修正延性損耗則からクリープ損傷を計算する。第二の方法は精度が優れ、第一の方法はそれより精度は劣るが、実用性が高い。

論文

緊急時海洋環境放射能評価システムの開発; 海洋拡散の迅速な予測を可能に

小林 卓也; 川村 英之; 上平 雄基

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 62(11), p.635 - 639, 2020/11

原子力事故により海洋へ放出される放射性物質の移行過程を予測することは、近年原子力施設の立地が進む東アジア諸国の周辺海域において重要なことである。原子力機構は、放射性物質の海洋拡散モデルを基盤とした緊急時海洋環境放射能評価システムを開発した。本システムは、海象予測オンラインデータを活用して、東アジア諸国の周辺海域における放射性物質の海洋拡散を迅速に予測するものである。これまでに、システムで実行される海洋拡散予測の精度を定量的に評価するとともに、アンサンブル予測手法を導入することで予測精度が向上することを示した。さらに、領域海洋モデリングシステムを用いて沿岸域を対象とした高分解能モデルを導入する等、システムの高度化を継続している。

論文

Intercomparison of numerical atmospheric dispersion prediction models for emergency response to emissions of radionuclides with limited source information in the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident

岩崎 俊樹*; 関山 剛*; 中島 映至*; 渡邊 明*; 鈴木 靖*; 近藤 裕昭*; 森野 悠*; 寺田 宏明; 永井 晴康; 滝川 雅之*; et al.

Atmospheric Environment, 214, p.116830_1 - 116830_11, 2019/10

 被引用回数:6 パーセンタイル:26.43(Environmental Sciences)

放射性物質の事故放出のための大気拡散予測モデルの利用が日本気象学会の作業部会により勧告された。本論文の目的は、2011年の福島第一原子力発電所からの事故放出に関する予測モデル相互比較によるこの勧告の検証である。放出強度は、放出の時間変化が得られない場合の最悪ケースを想定するため予測期間内で一定と仮定された。放射性物質の吸入を防ぐには地上大気の汚染度、湿性沈着に伴う放射線被ばく軽減には鉛直積算量の利用が想定される。予測結果はアンサンブル幅を有しているが、共通して時間空間的な相対的危険度を示しており、公衆に効果的な警告を不足なく出すのに非常に有用である。信頼性向上にはマルチモデルアンサンブル手法が効果的であろう。

論文

Improvement of plant reliability based on combining of prediction and inspection of crack growth due to intergranular stress corrosion cracking

内田 俊介; 知見 康弘; 笠原 茂樹; 塙 悟史; 岡田 英俊*; 内藤 正則*; 小嶋 正義*; 木倉 宏成*; Lister, D. H.*

Nuclear Engineering and Design, 341, p.112 - 123, 2019/01

 被引用回数:5 パーセンタイル:48.99(Nuclear Science & Technology)

原子力プラントでは、リスク基準保全(RBM)にサポートされた信頼性基準保全(RCM)に基づくプラント信頼性向上策が採用されつつある。RBMは主要な材料に生じつつある欠陥をその進展過程で予測し、検査、保全を最適に組合せて実施されるものである。プラント全体にわたり、IGSCCを早期検出することにより、水化学制御などの適切な対応策の適用が可能となる。腐食環境とき裂進展の予測を組合せ、IGSCC決定因子である腐食電位、材料のSCC感受性、残留応力の不確実さが余寿命予測に及ぼす影響を定量的に評価した。結論として、(1)予測による重点検査箇所の効率的な選定、(2)検査による予測精度の向上、を結合させることによりプラントの信頼性向上に貢献できることを示した。

論文

Comparative study on prediction accuracy improvement methods with the use of integral experiments for neutronic characteristics of fast reactors

横山 賢治; 北田 孝典*

Proceedings of 2018 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2018) (CD-ROM), p.1221 - 1230, 2018/04

複数の積分実験データの情報を核データ(炉定数セット)に反映して設計予測精度向上を図る手法として、炉定数調整法(CA), 拡張炉定数調整法(EA), 最小分散不偏推定に基づく炉定数調整法(MRCA), 次元削減炉定数調整法(DRCA)がある。これらの手法をMARBLEシステムに実装し、実規模の問題に適用した。すなわち、原子力機構で整備してきた約500種類に及ぶ高速炉核設計用の積分実験データベースを使って、代表的な次世代高速炉の核設計予測精度を評価した。この結果、いずれの手法も実規模の問題に適用可能であることを確認した。EAを適用する際には、設計対象炉心の詳細な仕様を決定しておく必要があるので、設計段階に応じてCAとEAを使い分けることを推奨する。また、正規分布に従わないようなデータを利用する場合には、MRCAを使うべきである。一方で、DRCAは、実規模の問題に対しても、理論の示す通りCAとMRCAの両方の結果を再現できることを確認した。したがって、結論としては、CAを使う段階においては、DRCAを使えばよいことになる。また、DRCAにはいくつかオプションがあり、炉定数調整手法や結果を検討する目的にも利用することが可能である。

論文

福島の環境回復に向けた取り組み,2; 事故進展と放射性物質の放出・沈着分布の特徴

斎藤 公明; 永井 晴康; 木名瀬 栄; 武宮 博

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 59(6), p.40 - 44, 2017/06

福島の環境回復に関してまとめた連載記事の一つである。福島第一原子力発電所事故の進展と放射線物質の放出・大気拡散・沈着過程の解明が、シミュレーションおよび環境測定データの解析により進められている。大規模環境調査により福島周辺における放射線環境の経時変化等の特徴が明らかになりつつあり、この知見に基づいて空間線量率の分布状況変化モデルが開発され将来予測に活用されてきた。事故後に測定された種々の環境測定データは集約され、データベースを通して簡単な解析ツールとともに継続的に公開されている。これら一連の取り組みについて概説している。

論文

Development of a fast reactor for minor actinides transmutation; Improvement of prediction accuracy for MA-related integral parameters based on cross-section adjustment technique

横山 賢治; 丸山 修平; 沼田 一幸; 石川 眞; 竹田 敏一*

Proceedings of International Conference on the Physics of Reactors; Unifying Theory and Experiments in the 21st Century (PHYSOR 2016) (USB Flash Drive), p.1906 - 1915, 2016/05

As a part of the ongoing project "Study on Minor Actinides Transmutation Using Monju Data", MA-related integral experimental data in the world have been extensively collected and evaluated with most-detailed analysis methods. Improvement of analysis prediction accuracy for fast reactor core parameters based on the cross-section adjustment technique has been investigated by utilizing the newly-evaluated MA-related and existing general, i.e. not only specific to MA-related, integral experimental data. As a result, it is found that these data enable us to significantly improve the prediction accuracy for both the MA-related and general nuclear parameters. Furthermore, the adjustment result shows possibilities of the integral experiment data to make feedback to the differential nuclear data evaluation.

報告書

大洗研究開発センター廃棄物管理施設における森林火災の及ぼす影響評価

下村 祐介; 羽成 章*; 佐藤 勇*; 北村 了一

JAEA-Technology 2015-062, 47 Pages, 2016/03

JAEA-Technology-2015-062.pdf:1.85MB

廃棄物管理施設を規制するための新しい基準(新規制基準; 平成25年12月18日施行)を受けて、日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターの廃棄物管理施設における森林火災の及ぼす影響評価を行った。はじめに森林火災の延焼シナリオを想定し、現地調査、森林火災評価モデル等から、森林火災の強度を評価した。森林火災の強度の評価に用いたモデルは、Rothermelの拡大方程式及びCanadian Forest Fire Behavior Prediction (FBP) Systemである。輻射熱による施設への影響評価を行い、想定した森林火災に対する施設外壁の温度変化を試算した。施設外壁温度は最大160$$^{circ}$$C程度と評価され、一般にコンクリートの強度に影響がないとされている許容温度(200$$^{circ}$$C)には達しない事を明らかにした。さらに、防火帯突破確率を試算し、約20%程度であった。本報告書は、廃棄物管理施設における森林火災の及ぼす影響評価を通して、新規制基準における森林火災に対する評価の一例を示すものである。

論文

Advance in integrated modelling towards prediction and control of JT-60SA plasmas

林 伸彦; 本多 充; 白石 淳也; 宮田 良明; 若月 琢馬; 星野 一生; 藤間 光徳; 鈴木 隆博; 浦野 創; 清水 勝宏; et al.

Europhysics Conference Abstracts (Internet), 39E, p.P5.145_1 - P5.145_4, 2015/06

Towards prediction and control of JT-60SA plasmas, we are developing codes/models which can describe physics/engineering factors, and integrating them to one code TOPICS. Physics modelling: Coupling with MINERVA/RWMaC code showed that MHD equilibrium variation by centrifugal force largely affects RWM stability and the toroidal rotation shear stabilizes RWM. Coupling with OFMC code for NB torques, 3D MHD equilibrium code VMEC and drift-kinetic code FORTEC-3D for NTV torque, and toroidal momentum boundary model, predicted the core rotation of $$sim$$2% of Alfv$'e$n speed for a ITER hydrogen L-mode plasma. Coupling with core impurity transport code IMPACT showed the accumulation of Ar seeded to reduce the divertor heat load is so mild that plasma performance can be recovered by additional heating in JT-60SA steady-state (SS) scenario. Simulations coupled with MARG2D code showed that plasma current can be ramped-up to reach $$beta_N ge$$3 with MHD modes stabilized by ideal wall and with no additional flux consumption of central solenoid in JT-60SA. Engineering modelling: Coupling with integrated real-time controller showed that simultaneous control of $$beta_N$$ and $$V_{loop}$$ is possible at $$beta_N ge$$4 in JT-60SA SS scenarios. MHD equilibrium control simulator MECS demonstrated equilibrium control during heating phase and collapse induced events within power supply capability of PF coils in JT-60SA.

論文

Neural-net predictor for beta limit disruptions in JT-60U

芳野 隆治

Nuclear Fusion, 45(11), p.1232 - 1246, 2005/11

 被引用回数:37 パーセンタイル:74.07(Physics, Fluids & Plasmas)

トカマクプラズマにおいてベータ限界時に発生するディスラプションを予測するニューラルネットワークをJT-60Uのデータを用いて開発した。ベータ限界ディスラプションでは数10ms前に予兆現象を観測できないので、まず、2msごとに規格化ベータの限界値を出力するサブネットワークを開発した。第一段階ではこの限界値の目標値を適当に与えて訓練し、第二段階では第一段階の訓練で得た出力を用いて限界値の目標値を調整し訓練した。これにより安定放電に対する誤り警報の発生率を大きく低減した。誤り警報の発生率をさらに低減するために、上記訓練で得たネットワークから出力する規格化ベータ限界値と実際の規格化ベータ値との差をほかの11種類のデータとともに主ネットワークに入力し、プラズマの安定度を出力するようにした。この安定度がある警報レベルより低下するとディスラプションの発生を予測する。この結果、ディスラプション発生の10ms前に、80%の予測成功率を4%の誤り警報で得られることを示した。80%は、誤り警報発生率4%における従来の予測成功率10%に比べて格段の性能向上である。さらに90%の予測成功率を誤り警報の発生率12%で得られることを示した。この12%は、従来得られていた誤り警報発生率の約半分である。

論文

ニューラルネットワークを用いたHTTR制御棒引抜き試験の事前解析手法

大野 富生*; Subekti, M.*; 工藤 和彦*; 高松 邦吉; 中川 繁昭; 鍋島 邦彦

日本原子力学会和文論文誌, 4(2), p.115 - 126, 2005/06

日本原子力研究所の高温工学試験研究炉(HTTR)では高温ガス炉の安全性実証を目的とした制御棒引き抜き試験が行われている。試験の実施には事前解析が必要で、本報ではニューラルネットワークを用いた原子炉出力及び反応度変化の予測手法について報告する。本研究で提案するのはリカレントネットワーク(RNN)を基本とし、時系列データの処理性能を向上させるため時間同期信号(TSS)を加えたモデルである。ネットワークの入力とするのは中央制御棒位置変化と他の重要な炉心情報で、原子炉出力及び反応度変化を出力とする。学習後、今後の試験における原子炉出力及び反応度変化の予測が可能となる。

論文

Preliminary evaluation of reduction of prediction error in breeding light water reactor core performance

久語 輝彦; 小嶋 健介; 安藤 真樹; 岡嶋 成晃; 森 貴正; 竹田 敏一*; 北田 孝典*; 松岡 正悟*

Proceedings of 2005 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '05) (CD-ROM), 10 Pages, 2005/05

MOX燃料稠密格子水冷却炉心用に実施したFCA臨界実験を活用して、バイアス因子法に基づき、水冷却増殖炉実機炉心性能の予測誤差の低減を予備的に評価した。k$$_{eff}$$に対する予測誤差は、FCA-XV-2(65V)炉心の結果を用いることにより、0.62%から0.39%に減少した。$$^{238}$$U捕獲対$$^{239}$$Pu核分裂反応率比については、実機の上部炉心及び上部ブランケットに対しては、FCA-XXII-1(95V)炉心及びFCA-XV-2(95V)炉心が適し、実機の下部炉心及び中間ブランケットに対しては、FCA-XXII-1(65V)炉心及びFCA-XV-2(65V)炉心が適していることがわかった。

報告書

医療照射中ホウ素濃度の推定法の検討とその誤差評価

柴田 靖*; 山本 和喜; 松村 明*; 山本 哲哉*; 堀 直彦; 岸 敏明; 熊田 博明; 阿久津 博義*; 安田 貢*; 中井 啓*; et al.

JAERI-Research 2005-009, 41 Pages, 2005/03

JAERI-Research-2005-009.pdf:1.99MB

ホウ素中性子捕捉療法において腫瘍及び正常組織への照射線量を正確に評価するためには照射中性子束と血液中ホウ素濃度の測定が必須であるが、中性子照射中に患者からの直接の採血をすることは困難である。したがって、初回手術時に少量のホウ素化合物BSHを投与し、経時的に血液中ホウ素濃度を測定する低量投与試験を行い、照射当日の濃度予測を行った。また、低量投与試験が行えない場合、照射当日のホウ素濃度測定のみで照射中のホウ素濃度が精度よく予測できる方法についても、Two compartment Modelを用いた方法を検討した。BSH末梢静脈内点滴投与後の血液中ホウ素濃度が予測の95%信頼区間に入っていれば、照射中の予測値と実測値の誤差は6%程度であった。投与後6または9時間後の血液中ホウ素濃度が予測の95%信頼区間に入っていない場合は、比率補正することにより誤差を12%程度に抑えることができた。また、Two compartment Modelを用いた予測方法では、最適な評価値に対して$$pm$$4.9%(標準偏差)の予測誤差で推定可能であった。これらの方法により、照射中の血液中ホウ素濃度は合理的に正確に予測可能であり、安全で効果的な治療を行うことができる。

報告書

バイオインフォマティクス整備; タンパク質立体構造予測システム構築

木村 英雄; 酒井 智*

JAERI-Data/Code 2004-008, 41 Pages, 2004/02

JAERI-Data-Code-2004-008.pdf:4.76MB

アミノ酸配列からのタンパク質立体構造予測は非常に難しい問題であり、多くの研究者がこの難題について研究している。その難しさの原因は大きく分けて2つある。1つは、可能性のある立体構造を探索することの難しさであり、もう1つは、タンパク質の天然状態を安定に保っている相互作用エネルギーを精度よく計算することの難しさである。この問題を解くことを目的としたタンパク質立体構造予測システムを、神戸大学,奈良先端科学技術大学院大学,日本原子力研究所の3機関で開発している。これは、モンテカルロ法を用いたタンパク質立体構造予測解析をGrid環境上で実行することで、精度の高い立体構造を求めるシステムである。また、本システムは、Web画面よりジョブの投入,ジョブの実行状況確認,解析結果の確認を行うことができ、ユーザの利便性についても考慮したシステムとなっている。このシステムで行うタンパク質立体構造予測解析は、神戸大学で行っている解析を対象とする。そして、奈良先端科学技術大学院大学がGrid環境の構築を行い、日本原子力研究所が解析結果の管理、及び表示を行うシステムを構築する。本報告書は、日本原子力研究所で構築している解析結果の管理、及び表示を行うシステムについて報告する。

論文

Neural-net disruption predictor in JT-60U

芳野 隆治

Nuclear Fusion, 43(12), p.1771 - 1786, 2003/12

 被引用回数:49 パーセンタイル:79.65(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60のデータを用いてニューラルネットによるディスラプション予測の研究を行った。「プラズマ安定度」という新しい基準を導入し、かつ従来の方法とは異なる2段階でニューラルネットを教育する新しい方式を開発した。これにより、密度限界,プラズマ電流低減時の高内部インダクタンス,低密度ロックドモードによって発生するディスラプションについて、30ms以前に約90%の予測成功率を約2%の予測失敗率のもとで得ることができた。「プラズマ安定度」を導入したことにより、初めて、各予測時点における予測成功率を評価し、予測成功率と予測失敗率との関係を明らかにした。この結果として、ディスラプション予測の高精度化への道を拓いた。

報告書

Proceedings of the International Symposium: Transfer of Radionuclides in Biosphere, Prediction and Assessment; Mito, December 18-19, 2002

天野 光; 内田 滋夫*

JAERI-Conf 2003-010, 394 Pages, 2003/09

JAERI-Conf-2003-010.pdf:25.13MB

「生態圏核種移行研究,予測と評価」国際シンポジウムは、原子力基盤クロスオーバー「生態圏核種移行」第3期研究の成果を広く公開し報告するとともに、海外から研究者を招へいし、生態圏核種移行研究、特に日本を含む東南アジア諸国における挙動予測や影響評価に適合する移行モデルやパラメータに関して、最新の知見を交換し、議論しあうことを目的とし開催した。原子力基盤クロスオーバー「生態圏核種移行」第3期研究には、日本原子力研究所,放射線医学総合研究所,理化学研究所,気象研究所,環境科学技術研究所の5機関が参加し、大学や民間の協力を得ながら研究をクロスオーバーしている。シンポジウムでは12の招待講演と44のポスター発表があった。いずれも当該分野を実験的、及び計算科学的に先導する最新研究であった。また、IAEAが2003年より主催する予定のモデル検証プログラムEMRASについての紹介もあった。本国際シンポジウムには12ヵ国19名の外国人を含め120名の参加があった。

論文

Status of development of a code for predicting the migration of ground additions: MOGRA

天野 光; 高橋 知之*; 内田 滋夫*; 松岡 俊吾*; 池田 浩*; 林 寛子*; 黒澤 直弘*

JAERI-Conf 2003-010, p.32 - 36, 2003/09

陸域に負荷される放射性物質や重金属等の挙動を解析・予測する目的で、動的コンパートメントモデル解析部を中核とする環境負荷物質陸域移行予測コードMOGRAを開発した。本発表ではMOGRA開発の現状と将来計画につき紹介する。MOGRAはさまざまな評価対象系に対応し得る汎用コードであり、動的コンパートメントモデル解析部を中核とし、グラフィカルユーザインターフェイスによる入出力部やライブラリデータ等から構成されている。本コードは、コンパートメントの作成・削除、コンパートメント間の移行の設定等がマウスによる簡単な操作で可能であるとともに、種々の核種への対応等の汎用性、拡張性に優れている。評価を行う際には、評価対象となる陸域生態圏を土地利用形態(例えば森林,畑,水田等)等によって分割(モジュール化)し、各モジュールで任意にコンパートメントモデルを設定する。モジュール間の物質の移行に関しても任意に設定できる。またMOGRAは分配係数や移行係数などの種々のデータベースを備えている。

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